読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

J-Song Stories

00年代の日本のロック・ポップをBGMにえがいた人間"熱いぜ"ストーリーです。

80’Sー21 ♪わがままジュリエット♪ BOOWY

前2時前。尾崎健吾は、自宅の広いリビングの片隅で、あぐらをかき、テレビに向かってゲームをやっていた。“ドンキーコング”。せつないゲーム音が静かなリビングに響く。赤い襟付きのシャツにブルージーンズ。尾崎健吾は、今朝と同じ服装だった。

そのリビングから少し離れたところにある、玄関の引き戸が開く音がする。入って来たのは、尾崎健吾の母尾崎千佳子と、千佳子の愛人宮園浩次だった。2人はそれぞれ靴を脱ぎ、正面のリビングに向かって真っすぐ伸びる廊下を歩く。そして、リビングの扉を引く。

「まーた健吾、鍵開けっ放しでー」

カールを巻いた長い髪、派手めの化粧。千佳子は金色のハンドバッグをソファーに放りながらそう言った。夏のせいもあるのか、千佳子は少し露出度のある背中の開いたブルーのワンピースに、ベージュのサマーカーディガンを羽織っていた。

ぴくりともせずにテレビ画面に向かって、マリオを操る健吾。

「こんばんは」

続いて紺色のスーツに黒色と黄色のストライプ模様のネクタイを締めた宮園が、健吾に挨拶をした。

それでもこちらを見ようとしない健吾に、千佳子が、

「健吾ぉー、挨拶ぐらいしなさいよー」

酔っているらしく、ソファーに倒れ込むようにして座って言った。

「まあまあ、いいじゃないですか」

30代半ば。すらっと伸びた長身に、少し長めの髪をポマードでなでつけ、縁なしの眼鏡をかけた宮園が仲裁に入った。

「うっせえなあ!」

健吾は、持っていたファミコンのコントローラーを投げ出し、立ち上がると、リビングの扉を押し開け、廊下を行き、玄関で踵のつぶれたスニーカーをひっかけ、戸を開けて出て行った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

作詞 氷室京介 作曲 氷室京介

発売日 1986年 アルバム「JUST A HERO」に収録

 

JUST A HERO

JUST A HERO

 

 

 

わがままジュリエット

わがままジュリエット

  • BOφWY
  • ロック
  • ¥250