J-Song Stories

00年代の日本のロック・ポップをBGMにえがいた人間"熱いぜ"ストーリーです。

00’Sー08 ♪君という花♪                   ASIAN KUNG-FU GENERATION

津美は、机の上の紙屑を無視して、再び、秋の空に目をやった。

そこへ、英語の教師が、

「おーい藤倉、聞いてるか? どこ見てる? ミサイルでも飛んでくるかー?」

と言った。

クラスの生徒は、そのくだらないジョークに、一斉に、必要以上に笑った。

奈津美は、英語の教師の顔を少しだけ見て、カバンを取り出し、紙屑だけを残して、それにテキストなどをしまい、椅子をひいて、立ち上がった。

それから、

「おい、藤倉、・・どーした? どこに行く?・・・」

と言う英語教師の言葉の中、

教室から出て行った。

 

どうせ、それ以上追って来ることはない。問題を大きくしたくはない。

奈津美はそうわかっていた。

担任も連絡してこない。たとえ連絡しても奈津美の家の電話は誰も出ない。

 

奈津美は、廊下を歩きながら、ミーニャのことを考えていた。

(ミーニャ、お利口さんにしているかな)

 

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作詞 後藤正文 作曲 後藤正文

発売日 2003年 アルバム「君繋ファイブエム」に収録

 

 

君繋ファイブエム

君繋ファイブエム

 

  

君という花

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