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J-Song Stories

00年代の日本のロック・ポップをBGMにえがいた人間"熱いぜ"ストーリーです。

80’Sー19 ♪ラストショー♪ 浜田省吾

郎は、その質問には答えなかった。

実は、鬼木吾郎は、人を殴れない。

吾郎は、今から48年前この街に生まれ、この街で育った。高校ではボクシング部に所属していた。そして、その強さは、高校生No.1。全国大会で2度優勝するなど、いわば、地元のヒーロー的存在だった。

高校を卒業すると、東京のボクシング事務所にスカウトされ、上京した。

それから、数々のアマチュア戦を経て、3年後、プロになった。

プロとしての初戦前日。夕方、間借りをしているボクシング事務所の会長宅への帰路、小さな商店街の中、1人の若い女性がチンピラ風の4・5人の男性に絡まれている光景に出くわした。

男性らはいずれもアルコールが入っているようだった。

吾郎は、反射的にその男性らを殴った。一人一発ずつ、確実にしとめていった。

男性らは、それぞれ、顎の骨や肋骨を折るなど、何らかの負傷をした。

吾郎は、そのあと、傷害容疑で警察から取リ調べを受けた。幸い、正当防衛がとおり、罪に問われることはなかった。が、吾郎は、その日を境に、人を殴ることができなくなった。

殴った4・5人の男性は、18歳から20歳までの大工の見習いだった。

 

吾郎の翌日のプロデビュー戦、3ラウンドKO負け。一発のパンチもくりださず、ただただ、相手からのパンチを浴び続けた。

 

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作詞 浜田省吾 作曲 浜田省吾

発売日 1981年 アルバム「愛の世代の前に」に収録

 

 

愛の世代の前に

愛の世代の前に

 

 

 

ラストショー (1981)

ラストショー (1981)

  • 浜田 省吾
  • ロック
  • ¥250